名詞・副詞:の /が + 如し
動詞 :普通形 如き + 名詞
如く + 動詞・形容詞
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♪ 会話 ♪
李 :今度の日曜、結婚記念日だよね。もう十年か、「光陰、矢の如し」とはよく言ったものだ。
良子:色々なことがあったけれど、楽しいことばかり思い出すわ。小平が生まれて生き甲斐もできたし。
李 :僕は何から何までないないずくしだった、あの二人だけの新婚の頃を今更の如く思い出すなあ。
♯ 解説 ♭
「~如し」は現代語の「~ようだ」に相当する古語ですが、用法的には慣用的なものに限られています。接続も例文4のように動詞に「が」をつけて用いられることもあります。会話や作文では「ようだ」を使えば十分でしょう。
速きこと風の如し(如し・ようだ)
風の如く速し (如く・ように)
風の如き速さ (如き・ような)
なお、例文2のように人称を表す語と接続するときは、「あいつら如き/田中如き」のように「~如き(者)が/如き(者)に」のように「者/人間」が省略されることもあります。→例題1)
§ 例文 §
1.その男は鬼の如き形相で、私をにらみつけた。
2.あいつら如き駆け出しの若造に負けてなるものか。
3.その娘は蝶の如く軽やかに、花の如くあでやかに舞った。
4.彼は眠るが如くやすらかに、最期の時を迎えた。
5.今まで述べてきた如く、今回のことにつきましては、当社は無関係でございます。
★ 例題 ★
1) 彼はお前(如き/如く)が(勝つ/勝てる)相手ではない。今彼と闘うのは、むざむざ(死ぬ/死に)に行くようなものだ。
2) 今回の作戦の失敗は起こるべくして起こったと(言う→ )。当初から指摘されていた(如し→ )、この作戦にはそもそも無理が(ある→ )のだ。
(^^)前課の解答(^^)
1) された(受身)/こと/行われて(他動詞の受身文)
2) こと/の/受けている(一般動詞の「ている」形は現在形)