名詞・これ・それ・あれ: × + (っ)きりだ
動詞 :た形 (っ)きり ~ ない
(っ)きりで ~ ない
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♪ 会話 ♪
李 :給料日の前は辛いよ。二千円しか残っていないから、寝て暮らすしかないよ。
良子:あっ、思い出したわ!この前の二万円貸したきりで、まだ返してもらってないわ。
李 :しまった!口は災いの元だ。
良子:「後悔先にたたず」ということわざもあるわ。
♯ 解説 ♭
「~きりだ」は名詞・数量、或いは「こ・そ・あ」について、「~だけだ」と同じ意味を表しますが、「非常に僅かだ/とても不足している」といった話者の感情が強調されます。また、動詞の完了形と結びついて「~したきり~ない」という文型を作りますが、「~したのが最後で、その後、ずっと~ない」という意味を表します。この表現は「~したまま~ない」と「まま」(→文型406)を使っても表せますが、「まま」は「~の状態を変えない」という意味ですから、不安や心配や失望の感情は「~したきり~ない」の方が強く現れますし、例文によっては「きり」と「まま」の意味の違いが用法の違いとして現れる場合もあります。→例題1)
§ 例文 §
1.歳をとって、ひとりっきりで暮らすのは心細いものです。自分しか頼れる者がいませんからねえ。
2.今日は特別に許しますが、これっきりですよ。
3.張君はアメリカに行ったきり、何の音沙汰もなくなった。
4.張先生とは、五年前にお会いしたきりです。
5.彼に声をかけたが、ふんとそっぽを向いたきり、見向きもしなかった。
★ 例題 ★
1) その報告書には(じっと/ざっと)目を通した(きり/まま)で、細かい内容(まで/だけ/しか)はよく覚えていません。
2) 彼女は(うつむく→ )きり、何を尋ねても一言( )口を(きく→ )とはしなかった。
(^^)前課の解答(^^)
1) ともすると/がち(Vます形+)/ように(~みたいだ→文型408)
2) に/の/生き残れ(一段動詞+まい→文型398)