首页 资料下载 天声人语 (天声人語)立山に春の訪れ 2017年4月16日

(天声人語)立山に春の訪れ 2017年4月16日

来源:日语港 作者:日语港 时间:2017-12-12 阅读:2300

 (天声人語)立山に春の訪れ

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 北陸と信州を結ぶ山岳観光路「立山黒部アルペンルート」がきのう全線で開通した。先週、筆者が訪ねた標高1930メートルの弥陀(みだ)ケ原は除雪も順調で、バスの車窓から雪の回廊を満喫した▼「いまの営業期間は春から初冬まで。ゆくゆくは欧州の山岳リゾートみたいに通年で営業してほしいですね」と富山県認定の自然解説員伊藤敬一さん(76)。立山連峰のふもとでコンビニ「立山サンダーバード」を営み、20年になる▼店は品ぞろえで個性を放つ。毛針、山菜、缶バッジ、外国産の葉巻。店の好みと客の好みが、商品棚でひしめき合う▼「セブン―イレブンやローソンはどこも巨人。うちはミジンコ。とても太刀打ちできません」。妻と長男の家族3人で、24時間営業では体が続かない。「国立公園手前の最終コンビニはこちらです」。近くに出店した大手から、伊藤さんの店を無視するかのような集客看板を立てられ、頭を抱えた時期もある。それでも登山客のため早朝に店を開け、釣り人のために畑でミミズまで育てて、店を守ってきた▼便利さが津々浦々に浸透し、コンビニはいまや日本に5万店。筆者もほぼ毎日お世話になるが、その半面、全国どこでも似たような店内ゆえ驚きには乏しい。知らぬ街で独創的なコンビニに出会うと、たちまち旅情を覚える▼アルペンルートの開通とともに立山は春を迎える。訪れる人が増え、売れる品も変わる。夏山シーズンや秋の紅葉までにらみつつ、伊藤家は次の品ぞろえに知恵をしぼる。

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