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20120117 ボランティア

来源:朝日新闻 作者:日语港 时间:2012-03-06 阅读:2865

 東日本大震災は、犠牲者の数や被害規模で、戦後の自然災害史を塗り替えてしまった。されど一つ一つの天災の、悲しみの記憶までは置き換えられない。3・11に「上書き」されることなく1・17が巡り来た▼17年になる。それは、中継される津波と同じ歯がゆさだった。白む空に立ち上る幾筋もの煙、横倒しの高速道路。テレビで見入った惨状を忘れない。異国で何もできない自分が悔しかった▼阪神大震災に駆けつけたボランティアは、発生2カ月で100万人を数えた。息の長い支援が要る東北でもこれまでに90万人以上が参加したが、厳冬を迎え、活動数は1日千人を切っている。人手が要る作業が一服したこともあるようだ▼ボランティア熱が冷めたわけではない。東北で活動した学生445人に本紙が聞いたところ、再び行こうと思う人が95%に達し、87%が満足を得られたと振り返る。被災者や仲間との出会いは大きい▼調査に協力した阪大大学院の渥美公秀(ともひで)教授が言う。「お客さんモードを脱し、被災者本位で自ら動き、本当に再訪する。そうした社会をどうつくるかです」。神戸からつないだ人助けの知恵は、上書きではなく、書き足していくよりない▼阪神がボランティア元年なら、こんどは一つ進んだ新年にしたい。消えた命や景色とともに、みちのくに集った無名の善意と教訓を語り継ごう。季節が移れば、潮をかぶった田畑での援農もあろう。受験や就活が首尾よく終わった皆さん、早春の東北はどうだろう。

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